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※注意
これはタイバニ世界でいかにして勝をヒーローに仕立てるかを個人的に妄想する目的のメモなので勝以外のからくりキャラはあんまり出ません。
出ても役割が曲解されています。
でもある意味自分のからくり妄想の理想像かもしれません。
ここでの勝は鳴海とエレオノールの血を分けた子供です。
原作での悪役が普通にいい人です。
そして一番大事な事。

これは本当にただのメモ書きです。話にはまったくなってません。


※登場人物
勝・鳴海・エレオノール・正二・ギイ
他、TIGER & BUNNYの登場人物。主に鏑木楓
時間軸はTIGER & BUNNYのテレビシリーズ後

※人間関係と概略
才賀正二はシュテルンビルトにも支社を持つ日系企業サイガグループの元CEO。
現在は息子の貞義にその座を譲りシュテルンビルト郊外のオリエンタルタウンで隠居生活を送る。妻はアンジェリーナ。彼女は数年前に病気で他界している。
子どもは息子の貞義とその年の離れた妹のエレオノール。
年を取ってから出来た娘のエレオノールを夫婦と兄は猫かわいがりしていた。
成長してもいつまでたっても自分を子供扱いする家族に反発し家を飛びだすエレオノール。その先でサーカスで働く加藤鳴海と出会う。鳴海は突然目の前に現れたふらふらしているお嬢様をほっておけずに絆されてしまう。
エレオノールはしばらく家族と音信不通だったが(正二とアンジェリーナの方はこっそり行方を把握していた)鳴海に親との不仲を諭された事で関係を修復し鳴海とはそのままゴールイン。二人は世界中で公演するサーカス団に所属しそこそこのポジションでがんばっている。(エレオノールはもともと体を動かすのが好きでサーカスの仕事に才能があったと思って下さい)
勝が生まれてからは三人で幸せに過ごしていた。

貞義とフランシーヌの子どもがギイ。
妻とは学生時代に知り合った。(アンジェリーナとは血縁無)
貞義は二代目だけどちゃんと優秀な人。
正二は親族経営にこだわってなかったけど任せられる人だったので息子にCEOを譲った。
16歳年下の妹をまるで娘のようにかわいがっている。
ギイにとってエレオノールはあこがれの従姉妹のお姉さん。
小さな頃はエレオノールのお婿さんになると息巻いていたので鳴海の事が嫌い。
彼のサーカス芸人としての力量は認めているがそれでも嫌い(笑)。

才賀一族には昔から伝えられている秘密がある。
彼らの血筋には時々能力者が生まれた。
公式にはネクストは約40年前に出現しその能力は多様を極め同じ能力が同時に発現する事は稀と言う事になっている。しかし才賀一族の古文書には最低200年以上前から能力者は出現していたと記録されている。
そして才賀の血筋のネクストは「人形使い」に限定される。
これは念動系のネクスト能力が才賀の遺伝形質で補正される事によって発動する。
ネクストとしての潜在能力が強くても遺伝子の鋳型に合わない場合は能力のパワーは減少する。
力の大小はあれど同じ「人形使い」の能力。
戦乱の世に最強の能力者が出現した時、才賀一族に代々伝わる人形は作られた。
その後の平和な世にも能力者は現れたが彼らが使用するからくり人形は美しい舞いを見せるのみだった。
人形使いの能力は「人型を自在に操る」こと。
現代の才賀の者でこの能力を持つのは正二とギイだった。
彼らは人形や人型をした無機物であればなんでも操る事が出来る。
命ある人間以外は自由に動かし舞わす事が出来た。
ただし「最強の能力者」は人も操る。
「最強の能力者」のみがからくり人形を「兵器」として使う事が出来るのだ。


勝の12回目の誕生日に「最強の能力者」が目覚めた。


「大きくなったら僕もお父さんとお母さんみたいなすごいサーカス芸人になる!」
これは小さい頃の勝の口癖。
サーカスで生まれた勝は稽古を一生懸命こなして同年代の子どもの中でもセンスがいいと仲間に誉められていた。
そんな日常が勝の12歳の誕生日に壊された。
誕生日の朝ささいな事で母親のエレオノールと喧嘩した勝が発動させた「人形使い」の能力はエレオノールの身体の自由を奪いそれを傷つける。
エレオノールの怪我自体は幸い全治二週間程度だったが、恐怖で勝に触れる事が出来なくなった。
勝のことは愛しているし理性ではネクスト能力を理解して差別してはいけないと思っているが、身体を乗っ取られた時の恐怖が克服出来ず息子を抱きしめることが出来ない。
「ゴメンね勝…。」
それがエレオノールの口癖になった。
能力が発動した勝はその制御が難しくサーカス団に迷惑がかかると言うことで、鳴海とエレオノールは息子と同じネクストである父親の正二の元に勝を預ける。
正二は自分の身体を使い勝が人に侵入した時の制御方法を考える。正二自身は人を操れないので勝の力に耐え力を加えられた時の様子を話し力の配分をアドバイスする。
自身も人型であれば操れるので基本的な方法は理解出来た。
勝は正二の元で能力の制御を訓練し2ヶ月ほどでよほどの事が無いと困る事は無くなっていた。

勝はネクスト能力が発動したことで「サーカス芸人になる」という夢が壊れていた。
サーカスは普通の人間がその身体を極限まで鍛え芸を修得することで成り立っている。なんでもありのネクスト能力者がサーカス芸を披露することは普通の人間にとっては「イカサマ」だった。ネクスト能力には個人差がありそれなりの芸を披露するにはネクストといえど膨大な努力が必要であったが、ネクストについての研究が不足していてその能力も解明されていない状況では普通の人間がその事を理解出来ないのは仕方がなかった。

そして勝はトラウマをかかえる。
「母親をネクストで操り傷つけた」事。
彼は自分を許せなかった。
もちろんエレオノールや鳴海は勝を許しネクスト能力者である事を恥じる必要は無いと諭すが勝に触れる事が出来ないエレオノールの言葉は勝に届かない。
エレオノールの分も、と鳴海は勝を抱きしめ思いを伝える。
その事によって勝もかろうじて自分を保ち、自分のネクスト能力を制御する必要がある事を理解する。その為にオリエンタルタウンに住む祖父の元に行かねばならない事も。


二ヶ月後、勝はオリエンタルタウンの小学校に転入し、彼に偶然触れた楓が勝の能力をコピーする。
才賀一族の鋳型のない彼女は勝の念動力を暴走させた。
「ちょっと君!私のネクストは「コピー」なの。早くこの能力の制御の仕方のコツを教えて。全然わかんないのッ。普通こんなに制御出来ない事無いのに〜。」
廊下の真ん中にいる楓の周りのガラスが割れ、物が浮き上がりめちゃくちゃに飛び回る。
近くにいる生徒達に当たっていないのが奇跡だった。
「コツって…どうしてこんな事に?僕の能力は『人形使い』でこんな風に人の形をしてないものには影響はない筈なんだ!」
自分にも想像がつかない能力の暴走に勝が狼狽えて叫ぶ。
「そんなこと言ってもこのままじゃ学校が壊れちゃうよ!何とか押さえる方法はないの?!」
ネクスト特有の青い光で包まれた楓が勝の両肩に手を置いた。
「わ、わかった。…ゴメン、ちょっと気持ち悪いと思うけど我慢して。」
勝が楓の方に両手を向け、まるでその指に何かが繋がっているように動かした。
勝の体も楓と同じように青く発光する。
「え?」
「これで…どうかな。」
彼がつぶやくと浮き上がっていた物がすべて床に落ち強烈なポルターガイスト現象は収まった。
「あ、止んだ。」
そう言って楓がほっとしたような顔をして首をかしげる。
「でも変だな、ちょっと身体が熱い…。」
「うん。今僕が君の身体を操ってるから。自由は奪ってないし痛くは無いようにしてるけど…ゴメンね?」
不調を訴える楓に勝が申し訳なさそうな顔をして言った。
「君の神経系に侵入して僕の身体経由でネクスト能力が発動するようにしたんだ。だからとりあえず君の暴走は収まってる。でも僕が侵入してるから反発した身体が発熱してるみたいだね。君の能力がコピーなら早く他のネクストに会った方がいい。この状態は多分お互いにかなり負担になる筈だから。」
勝の言葉に楓がにこっとして頷いた。
「分かった。じゃ職員室に行こう。2組の佐藤先生がマグネットのネクストだから。」
「うん。それにしてもゴメンね、気持ち悪くない?」
「何が?」
「他人が自分の身体を操ってるって…」
不安そうに自分を伺う勝に楓は微笑みを浮かべ言う。
「別に気になんないよ。君は私の意思を奪ってる訳じゃないしそもそも操られてる感覚無いし。風邪の時みたいな微熱を感じるからそれは確かに気持ち悪いけど…」
そう言って楓は職員室に向いて歩き出した。勝が慌てて彼女の後を追う。
「こっちもちゃんと言っとけば良かったね。この学校には私の能力の事を知らない人はいないからうっかりしてた。転校してきたばかりなら知らなくて当たり前だよね。」
「…僕は…学校にネクスト能力の事を隠してたから…。」
「だからよ。色々事情があるから能力の事を隠さなきゃいけない人もいるでしょ?私はこんなだから今更困る事も無いし、転校してきた人にはネクストでもネクストじゃなくてもちゃんと伝えてもらえば良かったって。」
そう言って笑う楓を勝は目を真ん丸にして眺めていた。
自分と同じ年齢でネクストで自分より人の事を心配出来る少女。
(僕もこの子のように笑いたいな)
勝はそんな事を思っていた。

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